楽しい投資研究所の旅日記

楽しい投資研究所 www.1toushi.com からの出張Blogです。

旅を楽しむための(あるいは投資で笑うための)情報収集のこと

  • なぜ旅をするのかといえば、何ごとかを学ぶためにである。
  • 書物を通じて学ぶのも良いのだが、できるならば世界を直接読み解くような学び方が好ましい。
  • 自身の体を通じて世界をありのままに理解したいものだと思う(これができれば投資で利益を得るのも容易となろう)。
  • 旅先で学びたいのなら予備知識はむしろ邪魔になるという人もいるが、僕の場合はそうではない。知識ゼロで新たな地を訪れれば、たとえ何かを目にしても何も見えない状態となってしまうだろう。知識がなければ視界に入ったところで知覚できないものである。

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ユダヤ人犠牲者記念館の記念碑(ベルリン, 2017年6月)

  • 旅を楽しむためには予備知識がやはり必要である。ここで活躍するのが書物だ。その地の歴史、地理、文化、言語について机上で知識を仕入れた上で実際に訪れる。本で読んだことその通りだった、などということは一度もなかった。本に記された文章では表現しきれないものが無数にあって、それが驚きや喜びをもたらしてくれる。

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ミフラーブ(ベルリン, ペルガモン博物館, 2017年)

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ボスフォラス海峡(トルコ, 2015年9月)

  • これらのガイドブックにも当地の歴史、文化についての記述はあってよくできたものだと感心するのだが、もっと突っ込んだ内容を知りたいと近年強く思うようになった。
  • いろいろと探した末に、これはと思えるものを見つけた。明石書店のエリア スタディーズ「~を知るための〇章」シリーズである。現地駐在経験者や研究者が執筆している。今回は、オランダを知るための60章(長坂寿久著) http://amzn.to/2uonovU 、現代ドイツを知るための62章(浜本隆志・髙橋憲編著) http://amzn.to/2uqUYS7アラブ首長国連邦を知るための60章(細井長編著) http://amzn.to/2uMi2xf 、現代アラブを知るための56章(松本弘編著) http://amzn.to/2gUqJzA を持参した。

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ミュージアム広場の "I amsterdam" サイン(アムステルダム, 2017年)

  • なかでも印象に残ったのは「オランダを知るための~」である。まえがきに「この本は私自身のためのオランダガイドブックとしてつくったものです」とある。著者のアムステルダム駐在時代に書いた記事が基となり、こつこつ調べ、まとめていった結果この本になったのだと。こういう本が面白くないわけがないと思って読んだ(実際面白かった)。笑ったのがヨーロッパ各国の広告戦略の違いについてである。たとえばかなづち(ハンマー)を売るに当たって、各国のマーケターは次のような広告を打つ(ステレオタイプ): 

英国:「王室御用達ハンマー」"七百年変わらず"
ドイツ:「ドイツ・ハンマー研究所認定」"ドイツのハンマー科学者がデザイン"
フランス:「すばらしきハンマー」"パリのマキシムがカトリーヌ・ドヌーヴのためにつくった"(ポートレート入り)
イタリア:「アモーレ(愛)のハンマー」"女性には抗いがたい"(かなづちの後ろにヌードの女性)
スウェーデン:「くぎを傷めない」"環境に安全で社会的に進歩的なスウェーデンのハンマー"
オランダ「オランダの経済的ハンマー」"半額、組み立て式"

 

[Richard Hill, We Europeans, Europublic sa/nv, 1992] (オランダを知るための60章 http://amzn.to/2uonovU 

p30)

 

 

 

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シェイク ザーイド モスク(アブダビ, 2017年)

  • ふくろうの本、図説シリーズも良かった。図説オランダの歴史 http://amzn.to/2gTR1lS 図説ドイツの歴史 http://amzn.to/2uonljF 、図説ベルリン http://amzn.to/2uLRnRe これら三冊を買ったのだが全部持っていくにはあまりにも重く、ベルリンのみ持参した。そしてこれがたいへん役に立った。

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6月17日通りの戦勝記念塔 ジーゲスゾイレ(ベルリン, 2017年)

  • 物語オランダ人(倉部誠著) http://amzn.to/2uoFwWy もたいへん興味深く読んだ。これだけ読むとオランダ人は皆人格破綻者か何かなのではないかと思える。
  • アラブ的思考様式(牧野信也著) http://amzn.to/2uo2Tzj も非常に良かった。アラブ人の極端に振れやすい性格は、アラビア語に起因しているという説。私自身、研究したいテーマである。そしてこの本のなかで紹介されていた アラブ人とは何か(サニア ハマディ著) http://amzn.to/2gUskW6 も手に入れて読んだのだが、ちょっとアラブの男に近づくのが怖くなった。
  • 本は重い。知識の重みである。あれもこれもとと詰め込んでいくうちに、スーツケースの重量はとんでもないことになってしまう。旅に出て腰をいためるというのも本末転倒なので泣く泣く取捨選択することになる。

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夜のブルーモスク(イスタンブル, 2015年)

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