楽しい投資研究所の旅日記

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アブダビ旅行記 [15] シャングリ ラ ホテルの人々のこと

  • アブダビ最終日、朝食を済ませて部屋に戻ってくると電話のメッセージランプが点滅していた。メッセージに従い折り返し電話をすると、何やらスペシャル デリバリーの用意があるという。ハッピー バースデーともいわれた。
  • この日は家内の誕生日だった。パスポートに記された情報から手配してくれたらしい。
  • 電話をしてから一時間弱待った。ありがたいのだがうまく伝わらなかったのかなと、やきもきしなかったといえば嘘になる。どうやらその場でいちからつくってくれたらしい。お届けはいつがよろしいかと問われて、今すぐがいいと応えてしまい、僕の不慣れを露呈してしまった。
  • 届けてもらったケーキには、ハッピー バースデーとチョコで記されていた。ホテル側が誕生日にサプライズでケーキを届けてくれるとは、この日まで都市伝説なんじゃないの思っていた。本当にあるのだ。

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都市伝説ではなかった

  • そして帰国するその日、お言葉に甘えてレイトチェックアウト時刻18時までホテルで過ごした。荷物をまとめ、スーツケースは部屋に置いたまま、ラウンジへ上がった。スタッフさんに声をかけ、チェックアウトはそのままラウンジのテーブルで行う。滑らかなものである。荷物は他のスタッフが部屋から直接フロントまで持っていってくれる。我々にはそのままラウンジで、好きなようにお過ごしくださいという。
  • チェックアウトの時刻は過ぎているのに、ここでこうしてビールとか飲んでいていいものか、などと考えるのは僕の未熟さゆえか。それどころか、ハイネケンのお代わりはどうか、昨晩飲んでいたシーバスはどうかなどと、何度も訊いてくれる。旅に出ると勉強になることばかりである。

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ハイネケン

  • しばらくして後、ありがとうと声をかけ、ラウンジを出た。すると何かと世話になった女性スタッフが家内に日本語で書いた手紙を渡し、若いシェフまで出てきて「神のご加護がありますように」(原文ママ・日本語)と帰国する我々を祝福してくれた。
  • この若いシェフはフィリピン出身の22歳で腕も良く、アラビア語よりも日本語の勉強に一所懸命の好青年であった。いまの日本人は絶対使わないだろうというような立派な日本語を話す。「ありがとうございます、心から」とか。
  • その後、ラウンジ スタッフの彼女にはタクシーに乗り込むまで見送りを受けた。彼女はしっかりとした良い人である。しかし、これはビジネスでやっているのだ、仕事なのだと、僕はくり返し自分に言い聞かせた。それでも感動を覚えてしまうのだ。大したものである。そもそもこのホテルはどうやってこういう人々を雇ったのだろう?それが知りたい。社員教育とか動機付けとか、そんなものが問題ではないと感じる。大切なのは誇りか。