ベルリン旅行記 [6] リッツ カールトン ホテルのこと
- ベルリンの宿には ザ リッツ カールトン ベルリンを選んだ。僕にとっての初リッツである。ずっと楽しみにしていた。
- ベルリン行きの高速鉄道がキャンセルになったと聞いたときには軽くめまいを覚えたが、その日のうちに無事到着できて何よりであった。
朝食ビュッフェ。誕生日のお客さんがいたようで、花火付きのケーキがサービスされていた
- リッツ カールトン関係者が書いたビジネス書や自己啓発本は何冊か読んだ。サービスがすごいらしい。
- たしかにすごかった。タクシーでエントランスに乗り付けた瞬間にドアマンが駆け寄ってきて荷物を受け取り「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか、サー」という風なことをいう。
- 名前を告げると、そのままフロントにぐいぐい連れていかれ、フロントに立つ青年が「お待ちしておりました。フライトでお疲れでは」とかいう。
- いや実はケルンから来たのだけれど、電車が止まって大変だったなどというと、「なんと、実は私も、ここにいる彼もケルンの出身なのです!大聖堂はいかがでしたか?」とか、チェックインの手続きのなかでも細かく会話を挟んでくる。笑顔がまぶしい。フレンドリーなサービスとはこういうことか!とか思った。
シンクがふたつある
- 会話文を一所懸命英語変換しながらやり取りしていると(本当は英語で考えて話すべきなのだが)「ところで我々のメンバーシップ制度にご興味がおありでは?」などという。勢いのまま、たいへん興味があると伝えれば「では、こちらにサインをいただけますか。それだけで結構です」というので、即サインする。これで僕もリッツ会員である。たとえメールがバンバン届いてもいいじゃないか。流れるようにからめとられていくのが分かる。それでいて気分が良いのだ。おそろしい話である。
バスルーム。湯船につかりながらシャンパンを飲んだりするもののようだ。
- 街をうろついて帰ってきても、上品なドアマンが「ウェルカムバック、サー」とにこやかに声をかけてくる。なかでも、ひとりの黒人男性ドアマンの対応は、ちょっと神懸かったような水準で、サービスされるこちら側が圧倒されるような思いであった。
- なるほどハイレベルなサービスとは、サービスを受ける側が圧倒されるものなのだ。
- これだけでも元が取れたといえる経験である。