楽しい投資研究所の旅日記

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アムステルダム旅行記 [5] 租税回避スキームのこと(ダッチ サンドイッチ)

  • ちょっと前、アップルやグーグルといった多国籍企業が租税回避の仕組みをつくり税負担を不当に軽くしているとして話題になった。
  • そこで用いられていた手法が「ダブル アイリッシュ ウィズ ダッチ サンドイッチ」なるものである。
  • 私も今回せっかくオランダに来ているのだから、これを機にダッチ サンドイッチに手を染めようと思った。次のとおりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ダッチサンドイッチ

 

 

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これもダッチサンドイッチ(ウィズ サラダ)

 

  • おいしい手法である。

アムステルダム旅行記 [4] レンブラントの夜警のこと

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国立美術館アムステルダム中央駅からトラムで約10分。

  • 現存するフェルメールの作品は多くはなく、彼の作品か疑われているものを含めても四〇点に満たない。これらのうち四点が、ここアムステルダムにある。
  • そのはずなのだが、いくら探しても三点しか見当たらない。「恋文」と題された画がどこにもない。インフォメーション カウンターの女性に訊ねると、現在貸し出し中とのことであった。今はダブリンにあり(2017年9月まで)、次はワシントンD.C.へ向かう予定なのだという。アムステルダムに戻ってくるのは早くとも2018年11月になる。
  • こういうことは事前に告知しておいてほしいものだが、なかなかわからない。実際に足を運んで初めて、そこにあるはずの画がないないというのはよくある話である。
  • できることなら避けたい事態である。しかしどうしようもないので、またこの都市を訪れる理由ができたと前向きにとらえることにした。
  • フェルメールもいいのだが、それ以上に僕はレンブラントが好みである。美術の素養などまるでなかった自分であるが、十四年前ロンドンで英国王室所蔵というレンブラントの作品を観たとき、世の中にはすごい画があるものだと驚いたのだ。
  • なかでも今回観ることのできた「夜警」の解説が興味深かった。

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美術館内。奥に「夜警」。

  • 暗い背景から夜警と題されたが、描かれているのは日中の自警団の様子である(タイトルは画家が付けたものではない)。
  • 集団の中にベレー帽をかぶった男が片目だけ覗かせているが、その人物がレンブラント自身である。

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レンブラント本人(中央・片目のみ)

  • レンブラントが受注したのは火縄銃手組合からの集団肖像画であるが、画中の人物の扱いに軽重があり、光の当てられた人物がいる一方で、影のなかに沈んだままの人物もいる。レンブラントはそれ以前の表現手法と異なり、集団肖像画の中に動きやストーリー性を持たせた。
  • この画の代金は払ってもらえたのだが、画中で軽く扱われた組合員の不興を買い、これ以後その組合からレンブラントに発注されることはなかった。
  • 1975年にUnbalancedな男によってナイフで傷をつけられたことがある。 ”Unbalanced”とはどういう意味だろう?画の近くでよろめいて、たまたま手に持っていたナイフで傷つけてしまったとかだろうかと解説文を読んだときは思ったが、精神が不安定な男が切り付けたということらしい。
  • ところで当美術館には、この画にはいくらの値がつけられるかという問い合わせがよくあるが、価格など付けられたものではない。そもそもこの画は売りものではないのだ!とのこと。

アムステルダム旅行記 [3] 今そこにある危機について

  • 今回のアムステルダムへの滞在中、宿にはヒルトン ダブル ツリーを押さえた。アムステルダム中央駅から歩いて5分かからない立地で、電車利用にも便利である。何より朝食のおいしいところ(朝食の評価が高いところ)という点に重きを置いて選んだ。実際食べてみれば評判通りに上質で大正解であった。また、ストリートビューで駅からの道を確認することも容易で安心感があった。

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おいしいホテル

  • 日本を発つ直前にアムステルダム中央駅のすぐ前で車の暴走があり、8人が重軽傷を負ったというニュースをCNNで見た。軽く緊張感を覚えたが、どうやら過失によるものでありテロリストによる犯行ではないもようである。

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アムステルダム中央駅(東京駅のモデルになった)

  • 自動車を凶器として用いたテロ行為が最近目立つので海外渡航時には注意が必要であると、外務省からの注意喚起もあった。もちろんその通りなのだが、多くのものは不満を募らせた個人が政治目的などなく、無差別大量殺人を企てて実行に移し、それをテロリスト集団がうちの構成員の仕業だと後追いで犯行声明を出しているようにも見える。
  • ところで2015年の秋、トルコのイスタンブルを訪れたが、出国直後に首都アンカラで爆弾テロがあった。その翌年にはイスタンブルの新市街と旧市街で爆弾テロがあった。
  • 今回、アブダビへ向かう飛行機で隣り合わせた年配の男性は、これから一人でイスタンブルへ行くのだ、黒海まで足を延ばしたいと楽しそうであった。テロの危険性についてどう思うかとさりげなく水を向けたところ、そんなことを気にしていたらどこにも行けないだろうと、気にした風でもなかった。
  • 数日前、アムステルダム国立美術館で知り合った南アフリカ出身で今はイギリスへ留学中という青年は、テロに対して恐れを以て応じるのはあやまりで、日常生活をこれまで通りに続けることが大切なのだと語ってくれて、その通りだなと学ばされた。テロ行為をむやみに恐れることはテロリスト集団を益することにつながる。
  • また現実問題として、テロに遭遇することよりも交通事故に遭う確率の方がどうやら高い。紛争地帯や治安の極端に悪い地域へ興味本位で近づくのは論外であるが、そういうのでなければ交通事故こそ警戒すべき最もリスクの高い事象だろうと考えて過ごしている。

アムステルダム旅行記 [2] オランダのマリファナ事情について

  • オランダでもマリファナ大麻)は合法ではない。ただし一定量までの個人的使用ならば(違法だが)法は執行されない。厳格な禁止は非現実的であり、それよりも制御した方が良いという考えに基づく。オランダが麻薬の輸出入に深く関わってきた歴史的経緯もある。観光資源であり税収源であるという現実もある。
  • コーヒーショップ(Coffeeshop)の看板が掲げられた店では個人向けにマリファナが提供される。コーヒーショップの営業許認可の権限は地方自治体が持つ。すべてのコーヒーショップを閉鎖した自治体、コーヒーショップゼロ政策を掲げる自治体もある。
  • オランダに着いたその日、アムステルダム中央駅を出てすぐにこれまで経験したことのないにおいを嗅いだ。これがマリファナのにおいか、臭いという声も聞いたが我慢ならないほどではない、とこのときは思った。
  • 街を歩いているとそこかしこでこのにおいを嗅ぐことになる。国立美術館には午前の早い時間帯に訪れたのだが、そこでもマリファナのにおいをぷんぷん漂わせている人と複数回すれ違った。

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街中にあるマリファナ取扱店。コーヒーショップを併設。

  • たしかに独特のにおいなのである。日に何度も嗅いでいると、ちょっとこのにおい生理的に受け付けないなと思うようになった。
  • マリファナ喫煙は脳構造に恒常的な変化を及ぼすという研究報告もある。これは怖い。依存性が低いのでアルコールよりも害は少ないという話もあるがそれは論理のすり替えではなかろうか。僕はパスすることとした。

アムステルダム旅行記 [1] ニシンがうまい

  • アムステルダムに来ている。
  • ハーリング(Haring)がうまい。生のニシンの酢漬けである。きざみ玉ねぎがよく合う。
  • ホテルの朝食ビュッフェにあったので、まずはそれを食べた。酢漬けのニシンにピクルスが添えてある。

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生魚がおいしい国である。

  • これがめっぽうおいしいのである。生ぐささなどみじんも感じさせない洗練された調理・味付けである。ビュッフェのメニューのなかの目立たぬところに少量、ひっそりと置かれていたので油断すると売り切れている。ただしリクエストすればすぐ持ってきてくれる。
  • オランダ3日目の朝、デン ハーグを訪れた。マウリッツハイス美術館を訪れてのち、すぐ近くにあるエッシャー美術館まで足を伸ばした。ミュージアムカードが使えるものとなぜか思い込んでいたのだが、エッシャー美術館はミュージアムカードの対象外であった。私としたことがうっかりさんである。
  • 美術館の目の前の広場には市が立っていた。見ればハーリングを売る屋台もある。ハーリングの店には当たり外れがあるのだとホテルの親切な女性に教えてもらっていたので、警戒はしていた。しかしその店には地元らしき人々が次々と訪れて買っているではないか。これはおそらく当たりの店であろう。
  • ハーリングと、白身魚を揚げたもの(キブリングというらしい)を頼み、その場で食べた。

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つまみ上げて丸ごとかぶりつくのが正しい食べ方である。

  • これがまたものすごくおいしくて驚いた。正直、オランダの食事には全く期待していなかったのだが、嬉しい誤算である。これらを食べるために我々は、エッシャーに呼ばれて今日ここへきたのだ。

 

アブダビ旅行記 [3] 天も味方する男について

  • アムステルダム行きの飛行機まで搭乗口からバスで移動した。アブダビの空港では乗り降りの際のバス移動時間がとても長い。そういえばドバイでも同様だった。便数の規模に空港施設が追い付いていないのかもしれない。

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  • ゲートから飛行機までのバス移動、エコノミー客とビジネス・ファーストの客とは用意されたバスも別であった。心地良い差別感である。ちなみに我々はエコノミーである。
  • エコノミー客用のバスが我々の目の前で満席となった。しばらく待たされるのかと思いきや、案内されたのはビジネス・ファーストクラスの客用バスである。心なしか座席もスペースも広々としていたような気がする。

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  • 席に座りぼんやりしていたところ、ビジネスクラスのチケットを手にした白人男性がすっと席を立った。どうしたのか(エコノミーの我々と一緒ではいやなのか)と思えば、幼い女の子を抱えた女性にさりげなく席を譲っていたのである。Hooかっこいい。
  • こういう人物には天もファーストやビジネスの席を用意するに決まっているのだ、とか思った。

アブダビ旅行記 [2] 空港ホテルのこと

  • 成田を発ってアブダビ国際空港までは11時間かかった。疲労感はたっぷりである。ここから乗り継いでアムステルダムまでさらに7時間のフライトを控えているのだ。しかも次の出発時刻は8時間後ときた。学生時代であれば空港の空いたスペースにごろんと横になったことであろう。しかし今は社会人であり、そろそろいい歳でもある。ありがたいことに学生時代よりはお金がある。
  • アブダビに着いたのは現地時間の深夜0時過ぎである。日本時間でいえば早朝5時過ぎだ。機内で眠れはしたが浅い。半ば徹夜をしたも同然である。
  • 体力は温存しておきたい。目的地に到着した瞬間にぐったりしてしまうのは避けたい。そこで目を付けたのは空港ホテルである。アブダビ国際空港の第1ターミナル、そこにはエアロテル(Aerotel)なるホテルがあるのだ。

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あった。

  • 到着したのが第3ターミナルだったので少々歩いたが、それでも15分くらいである。フロントでパスポートと次に乗る航空券を見せてチェックインできた。

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まともでありがたい。

  • きれいな部屋である。シャワー設備もベッドも快適であった。エアロテルはBooking.comで予約した。直接予約の場合は2時間単位でチェックイン時刻と滞在時間をリクエストできる。宿泊料金は従量制である。ただしBooking.comで提示されていたプランは泊単位で、6時間滞在の場合よりも安かったのでそうした。
  • 次のボーディングタイムは8時15分である。一番の懸念は、この状態で眠って朝きちんと起きられるかどうかだ。
  • しかしそれは杞憂であった。目覚ましを3個セットしてベッドに入り、目が覚めたと思ったらまだ午前4時である。その後は一時間おきに目を覚ました。それはそうだ。こちらアブダビで4時といえば日本時間の午前9時である。眠くない。その後、余裕をもって起床し、身支度を整えて機上の人となった。

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よく休めた。